食品と微生物(細菌編)

今日は雨降りなので食品の勉強会。

食品と微生物について

食品は一般的に微生物にとっては、良好な栄養源。
適当な環境条件下では、種々の微生物が繁殖し、結果、食品に質的な変化がおこる。
この変化を積極的に活用し嗜好性、栄養性に優れた食品をつくることを『発酵』あるいは『醸造』といい、
逆に食品に劣化をもたらすことは『腐敗』という。

食品の細菌による変化
細菌は、増殖が早く生鮮食品や水分を多く含んでいる多水分系の加工食品では最も大きな品質変化の要因となっている。
水分活性※の高い食品ほど腐敗しやすく、ネトネト、酸味、異臭、ガス発生、変色などを起こす。
細菌には好気性細菌から嫌気性細菌まで多くの種類がある。
また、酵母やカビに比べ、酸の少ない食品でよく成育し、大部分のものがph6〜7の中性に近い条件下で最も良く成育する。
ph5以下では成育するものが少なく、ph4.5以下では増殖が不可能となる

※水分活性【AW】について
食品中の水は食品成分と結合ないし、束縛されている結合水(束縛水)と、押えられたり遠心分離にかけると分離してくる自由水(遊離水)とも区別できる。こううち食品中に自由水がどれだけあるかを計る尺度をいい、微生物が利用できる水分の指標となっている。

・微生物が利用できる水は『自由水』であり
・『結合水』は利用できない

そのため食品中にどれだけ水分が含まれているかということよりも
その水分中に微生物の利用できる自由水がどれだけあるか(AW値)を知ることが食品の保存を知る上で重要である。

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